標本DATA
【種類】 ヒラタクワガタ(沖縄亜種) Dorcus titanus ♂
【サイズ】 65.2㎜
【採集場所】沖縄県久米島市儀間(アーラ岳/久米島)
【採集日時】2021年10月2日 23:00頃
【採集方法】路上歩行
【採集者名】Y. O.
こんな大きなオキナワヒラタが、路上をテクテクと歩いていたそうです。
Oさんは、何度か久米島を訪れているそうですが、このヒラタクワガタがOさん史上最大個体とのこと。史上最大個体が、道路を歩いているなんて驚いたでしょうね。
Oさんが久米島に訪れているのは別の生き物調査が目的で、クワガタ狙いではありません。
欲のない人の前には、こんな大きな個体が歩いてきてくれるんですね。
久米島に生息しているヒラタクワガタの数は、6月ぐらいから多くなり、7~8月が最盛期、数は少ないですが11月まで観察できるそうです。オスは3~4センチほどの個体がほとんどで、同年(2021年)7月にOさんの友人が宇江城岳にて採集した60ミリのヒラタを見て、「大きい!」と驚いていたくらい。
ヒラタクワガタの日本本土亜種も60ミリは大きい。65ミリぐらいから横幅と重量感が出て、この種の格好良さがグッと引き立ってきます。
沖縄亜種も、この個体を見る限り、同じように感じます。65ミリクラスになるとボディも太いですが、大アゴも太くて短い!アゴ先が摩耗し、左上翅の傷も野武士のような渋さがあって、なんと格好良いこと。大アゴの太さで知られたタカラヒラタ(ヒラタクワガタ宝島亜種)のようにも見えてきます。沖縄亜種の野外最大個体は7センチを超えてきます。7センチってお化け個体ですね。
私の知り合いが住む地域では、驚くほど大きなヒラタクワガタのことを、「バケヒラ」と呼ぶそうです(笑)
Oさんの史上最大ヒラタですので、標本作成にも気合が入りました。満足な仕上がりです。
これもお伝えしなければ!
「久米島町野生動植物保護条例」が2022年9月30日に久米島町議会にて可決されました。久米島町全域が保護指定区域に定められ動植物の採集が禁止となりました。
Contributed by HIRO
2023 August