標本DATA
【種類】 オオコクワガタ Dorcus rectus + hopei binodulosus ♂
【サイズ】 43.0㎜
【種親採集場所】大分県津久見市
【羽化日】 2023年3月22日
【飼育者名】 M. Y.
オオクワガタとコクワガタの交雑個体(種間雑種)を「オオコクワガタ」と呼びます。
写真の個体は、母親がコクワガタです。母親の形質が強く出ますね。パッと見ると、ちょっと太めのコクワガタです。
Yさんが、津久見市で採集した大きめのコクワガタ♀と小さいオオクワガタ♂を結婚(交尾)させて生まれてきた子どもが、この個体です。
母親がオオクワガタの「オオコクワガタ」も持っていますので、いつか紹介させていただきます。
母親がオオクワガタだと、かなり立派な太い「オオコクワガタ」になります。オオクワガタの形質が強めに出てくるためです。
「オオコクワガタ」は一代限りです。
人為的に交雑させて採卵飼育しても、幼虫時に多くが死んでしまう…弱いんですね。うまく成虫まで持って行けても、羽化してくるのはオスばかりのようです。
もし、次世代を残す力があれば、新しい種になっていくのかもしれません。
自然の中でも交雑します。
大きいコクワガタのオスと小さなオオクワガタのメスのカップリング(結婚)が圧倒的に多い。
この標本のように母親がコクワガタのパターンは珍しいです。
結婚(交尾)できるということは、オオクワガタとコクワガタが非常に近い種類(近似種)であることがわかります。
ヒメオオクワガタとコクワガタ、スジブトヒラタクワガタとヒラタクワガタの種間雑種も見られるようです。
私はお目にかかったことはありません。
Contributed by HIRO
2023 September