標本DATA
【種類】 ノコギリクワガタ Prosopocoilus inclinatus ♂
【サイズ】 70.5㎜
【採集場所】兵庫県宍粟市
【採集日時】2022年7月8日 1:30
【採集方法】外灯飛来個体
【採集者名】D. S.
関西で70アップのノコギリは珍しい。
この大アゴの太さ!特に右アゴの太さが際立ちます。
このノコギリを見た時に、シオマネキを思い出しました。右のハサミが強烈に大きいカニです。浜辺で大きなハサミを振り上げてメスを誘惑しているのですが、潮の満ち引きを手招きしているように見えるところから、この名前が付いたようです。このハサミの振り上げ方(ウェービングWavingと呼ばれる動作)が格好良い。アメリカザリガニも片方のハサミが大きい個体に、なぜか私は魅かれます。
何だろう…左右対称も美しいのですが、このアンバランスさにグッとくるのです。
さらに頭幅が大きい。クワガタはなぜか太めが人気!
このノコギリは体長も凄いですが、太さがあるため、さらに迫力を感じます。
こんな大きなシオマネキが…いやノコギリが、外灯に飛んでくるなんて!これだけ大アゴが太いと重くて飛ぶのが大変だろうなぁ~。
標本作成についてお話しすると…
このように左右の大アゴのバランスが悪いと、どこを中心に置くとバランスよく整形できるのか?大アゴの開き具合や、傾き具合など、私は悩みます。
美しいと思って、少し大アゴを傾けると、どこかのバランスが悪くなったり…。
ピシッと決まるところを探し当てるのに苦労します。
悩んだおかげで、バランスよく決まったと…私は思います。
Contributed by HIRO
2023 August