標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 75.8㎜
【採集場所】北海道檜山郡上ノ国町
【採集日時】2020年8月8日 9:00
【採集方法】Looking採集(ハルニレ)
【採集者名】Toshimitsu SUGAWARA
北海道南部(道南)はミヤマクワガタの大型産地として知られています。昔は採れるミヤマのほとんどはエゾ型だったそうですが、ここ10年ほど第一内歯がド~ンと突き出るフジ型個体が見られるようになってきた。これは完全なフジ型です。採集者の菅原さん曰く、このような典型的なフジ型個体の採集数は、まだまだ少なくワンシーズンで数頭採集できるかどうか? 20年前は殆ど見られなかった歯型ですので、Climate Change(気候変動)の影響を間違いなく受けていると思われます。
この個体は太い!頭幅は21.5ミリもあります。
75ミリUPで、ここまで太い個体はなかなか採れないそうです。
ミヤマクワガタは、体長も大事ですが、頭(冠)幅を気にされる方が多い…みんな太めが好きなんです…笑
良く見ると、左大アゴの第一内歯の先が欠けています。同サイズの特大ミヤマと戦って欠けたのだろうか??私はそんな想像を巡らすのが好きです。
傷があったほうが、格好良く感じます。
8月8日に採集された…涼しい北海道でもミヤマのシーズンは終盤です。ただ、この年は7月に雨が多く気温も低めだったこともあり、8月に入ってからも、かなりの数のミヤマを確認することができたそうです。
生き物たちの発生時期は、毎年、一緒ではありません。身近な生きものだと、アブラゼミの初鳴きが昨年と比べると1週間以上遅くなっていたり…。
そうか今年は、雨が少ないからだな!なんて、その理由を推測するのも楽しいものです。
身近な生きものの動きを気にすると、いろんな気付きに結びつきます。
私は、生きものたちのおかげで、人生を豊かにしてもらっています。
是非、皆さんも!
Contributed by HIRO
2023 September