[62.6mm]家のすぐ傍で!

標本DATA

【種類】  ヒラタクワガタ Dorcus titanus

【サイズ】 62.6㎜

【採集場所】兵庫県南あわじ市

【採集日時】2023年6月15日 22:00

【採集方法】Looking採集(アキニレ)

【採集者名】Takashi HASEGAWA

南淡路在住の長谷川さん採集のヒラタクワガタです。なんと自宅から徒歩数分のところに、6センチ超えのヒラタクワガタが生息している。なんて良い場所にお住まいなのだろうか。

アキニレは鱗片状にささくれた特徴的な樹皮を持っています。樹皮が捲れたところから樹液が染み出している。

そこにこのオスが陣取り、カナブンを威嚇しているところでした。捲れの奥には、やはりメスが1頭入っているのが見えます。ハーレムではなく1夫1妻制を守っている日本的なヒラタクワガタですね(笑)

60ミリを悠々超えてくるヒラタクワガタです。十分大きいと思いますが、長谷川さんにとっては…あんまり大きくないそうです。20年ほど前は、70ミリ超えの超BIGなヒラタクワガタが毎年必ず採集できた。それが田畑の整理事業の関係で楡の木がどんどん伐採されてしまい、林が減ると、ヒラタクワガタの大きさもどんどん小さくなっていったそうです。

それでも、今年(2023年)の最大個体は64ミリ超え!やはり淡路島は大型産地ですね。

私は20年ほど前、淡路島の国営明石海峡公園で働いていました。ほぼ毎日、路線バスで明石海峡大橋を渡って淡路島北部に通っていました。橋の上から見た真っ青な海は本当に美しかった。公園の仕事で仲良くなった地元のオッちゃんから「兄ちゃんよ!昔はなぁ、10センチぐらいのヒラタがよく採れたもんだ。今はずいぶん小さなったけどなぁ」そんな話をよく聞かされました。

私の返しは、いつも「そんなんおらへんよ!東南アジアのオオヒラタじゃあるまいし…」と笑い飛ばしておりました。でも、長谷川さんの話やオッちゃんの話を聞くと、10センチとは言わないけれど、ほんとに8センチ越えの巨大ヒラタクワガタがいたのかもしれません。

でも…淡路の特大ヒラタを私はまだ見たことがありません。北部で採集された65ミリ台を1頭だけ持っています。この65ミリも太さがあってすごく大きいのですが、淡路島の巨大ヒラタの話ばかり聞かされると、いつか凄い奴を見たくなりますね。九州方面の大アゴが長くなるタイプではない…太くて短い…それが70ミリを楽々超えてくるとなると…「お化け」ですな。

Contributed by HIRO

2023 October

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