標本DATA
【種類】 ヒラタクワガタ Dorcus titanus ♂
【サイズ】 59.1㎜
【採集場所】静岡県浜松市浜北区
【採集日時】2020年7月31日11:00
【採集方法】Looking採集(カシ類)
【採集者名】Hironobu WATANABE
渡邊さんは夏になると大好きなヒラタクワガタを狙って採集を楽しまれています。温暖な浜松市内にはヒラタクワガタの生息数は少なくないようです。ただ小型個体が多い。見られるのは30~40ミリ台、これは大きいと思っても50ミリ台前半です。2014年に採った62ミリが渡邊さんの浜松市内ギネスだそうです。このヒラタクワガタはそれ以来の大物です。
渡邊さんが久しぶりに大きい!と感じたこのヒラタクワガタは、かなり良いサイズだと思います。見つけた時は6センチ超えた~と思ったそうです。
私もヒラタクワガタ大好きで、幼い頃にヒラタ狙いで小さな自転車を駆使して地元(奈良市)の里山を走り回っておりました。これはデカイ!6センチ越え~と大喜びして持ち帰って、物差しを当てると…だいたい少し縮む。
野外で見つけると、なぜか少し大きく見えますね。色眼鏡で見てしまいます(笑)
この標本を見て下さい。大アゴは太く、そして短い!横幅もあって迫力を感じる個体です。
採集場所は、街中にあるたった1本のカシの木だそうです。そこはかなり藪になっていて木を知る人は少ない!渡邊さんのとっておきの場所の一つです。木の根元に樹皮が捲れて大きな隙間があり、そこに毎年、ヒラタクワガタが入ってくれます。6月から見られるようになり、9月くらいまで観察できます。
渡邊さん曰く、土地開発など人間の営みによって年々、採集できる場所が少なくなってきているそうです。寂しい限りですね。
節度ある採集(採り過ぎない、メスは採らないなど)、そして、このカシの木と周辺環境さえ変わらなければ、毎年、この場所でヒラタクワガタが観察できると思います。
そうなりますように!
Contributed by HIRO
2023 October