標本DATA
【種類】 アカアシクワガタ Dorcus rubrofemoratus ♂
【サイズ】 52.7㎜
【採集場所】北海道檜山郡上ノ国町
【採集日時】2022年7月29日 10:00
【採集方法】木を蹴って採集(ハルニレ)
【採集者名】Toshimitsu SUGAWARA
このアカアシクワガタは、ミヤマクワガタ狙いの採集で得られました。太さ20センチぐらいの細いハルニレを手で揺らすと、コロンと落ちてきたそうです。落ちてきたクワガタがアカアシだと気付き、長く採集を楽しんでられる菅原さんは一目見て、これは大きいと驚いたそうです。アカアシは30ミリ台が圧倒的に多く、大きいと思っても40ミリ台半ば、これはなかなか!と思っても50ミリをなかなか超えてきません。
このアカアシクワガタが採集できた場所は、ミヤマクワガタが優占種、アカアシクワガタはそれほど多くない。アカアシクワガタはヤナギ類の樹液も好みますがハルニレにも集まります。ただ、ハルニレに関しては…前年にたくさん集まっていたのに、翌年はまったく見られないことがあるそうです。周辺環境に変化があったようにも見えないし…。
ちょっと不思議なアカアシクワガタとハルニレの関係ですね。
この地域のアカアシクワガタは、ハルニレ以外に、ヤナギ類、ケヤマハンノキの樹液にも集まるそうです。種類によって、そして生息場所(環境)によってクワガタの好む木も変化します。
私の幼い頃の鉄板法則は…「クワガタ=クヌギ」
それが色んな方々から教えていただき、その考え(固定観念)はどんどん崩れていきました。そして、植物にも興味が広がって行きました。
幼稚園の頃、私は動物図鑑…特に昆虫図鑑ばかり眺めている子どもでした。今でも思い出します。私の大好きだった爺ちゃんが、「ヒロ!好きな図鑑を買ってやる!」というので本屋に行きました。いつもの如く、どの昆虫図鑑にしようか悩んでいると、植物図鑑を手渡されました。好きな図鑑を買ってくれる!というから爺ちゃんについて行ったのに…とプンプンにむくれて植物図鑑を持って帰ったことが思い出されます。もっと、広く生きものを見なさい!という爺ちゃんの教えだったのです。
クワガタ(昆虫)に興味を持った子どもたち!是非、植物の世界にも興味を広げてほしいと思います。動物と植物は互いに深い関係性を持ちながら暮らしています。
Life on Earth is wonderful!
Contributed by HIRO
2023 October