標本DATA
【種類】 ヒラタクワガタ(対馬亜種)Dorcus titanus castanicolor ♂
【サイズ】 75.0㎜
【採集場所】長崎県対馬市厳原町小茂田
【採集日時】2001年7月14日 10:00
【採集方法】Banana Trap採集
【採集者名】Ryosuke SADAKI
対馬列島に生息するヒラタクワガタなので、ツシマヒラタクワガタと呼ばれています。
日本最大体長のクワガタとして、このツシマヒラタクワガタが君臨しています。現時点でのGuinnessレコード個体(BE-KUWA認定)は、なんと84ミリでございます!
この迫力ある個体(標本)より1センチ近く長い…お化けですね。
定木さんが、バナナトラップによって採集した個体になります。対馬では、クヌギやアカメガシワの樹液にも集まります。定木さんの採集した感覚ですと、40~60ミリが多く、70ミリ台はそんなに採れない。そして、74~75ミリを超える個体は、100頭見かけても、3~4頭だそうです。80ミリ超えの野外産は、毎年、採集されている島在住の人でも、ほぼ採れません。
このツシマヒラタクワガタ!見れば見るほど…美しく格好良いと思います。
上翅や脚が少し赤みを帯びています。ワインレッド色と言った方が良いでしょうか!
幼い頃に奈良でヒラタクワガタを採集しているとワインレッド色のピカピカツルツルのヒラタクワガタをよく捕まえました。ただ、赤みを帯びるのはチビ個体(20~30ミリ台)だけでした。
ツシマヒラタクワガタは違います。このような特大クラスでもかなり赤みを帯びる個体が見られます。
その特徴が学名にも反映されています。「castani」は栗という意味で、「castanicolor」=「栗色」となります。確かに山の栗も太陽に照らされると、深く美しい赤茶色に輝きますね。
重ねて、美しく魅力的なクワガタだと思います。
Contributed by HIRO
2023 October