標本DATA
【種類】 ノコギリクワガタ Prosopocoilus inclinatus ♂
【サイズ】 41.0 mm
【採集場所】埼玉県さいたま市岩槻区
【採集日時】2022年8月14日 17:00
【採集方法】Looking採集(クヌギ)
【採集者名】Hiroshi KAWAHARA
友人の赤松くんにヤンマ採集に連れて行っていただきました。彼は凄いのです。何が凄いか!その集中力!のめり込む力、飽くなき探求心と言いますか…。彼は大きな子どもです!子どもが純粋な心を持ったまま、そのまま立派に成長した。
この言葉は、私の中では最高の誉め言葉の一つです。私が目指していることですし、私自身、そうありたいとずっと思っていることです。大人になると、幼い頃、驚くほど感動できた心が小さくなっていっていると感じます。沈む夕日を見て、本当に心の底から感動できた。
知識や経験が積み重なってくると、当たり前なのかもしれませんが…そんな感動できる心が小さくなっていく。
ただ、私の仕事は子どもたちに感動を送り届ける仕事だと思っています。伝える本人がイマイチ感動していなければ上手く伝えることはできない。純粋な子どもたちと同じ目線で、伝えられる心を持ち続けたいです。難しいんですけどね…
さて、ネアカヨシヤンマが群れとなって河川敷を舞っています。チョウチョを採集する目の細かい網に5メートルほどの長竿を付けて1時間ほど頑張りました。まったくカスリもしない…1匹も採れませんでした。目の細かい網を振り回すと空気の重さを目一杯感じました。まったくヘッドスピードが上がらない。トンボにヒラリヒラリとかわされ続けました。チョウチョなどを採集するには良いのですが、ヤンマ!…特に広い大空を自由に舞うトンボ採集には目の粗い網がベストです。おまけに…ずっと上を向いて網を目一杯振り回していたので、もう首が痛くて…せめて1匹だけでも!と思って頑張りましたが挫折!河川敷に広がる駐車場の真ん中に座り込んで、30分ほど沈む夕陽を眺めていました。久しぶりに緩やかに流れる時間を感じることができました。ネアカヨシヤンマが採れなかったのは残念でしたが、豊かでとても良い時間でした。
と…クワガタの話をしなければ!ヤンマがまったく採れないので、河川敷に広がる林に目をやると、良さそうなクヌギが何本か並んでいました。私の脳は、「クヌギ=クワガタムシ」でございます。網を置いて、数本見て回ったら、この小型のオスが、3頭のオオスズメバチに占領された樹液酒場に近づくことができず、幹回りをウロウロしていました。
大きくても小さくても、種類がなんであれ、自然の中でクワガタを見つけると、なぜこんなに嬉しいのだろう…(喜)
Contributed by HIRO
2023 September