標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 72.6 mm
【採集場所】福島県伊達郡国見町
【採集日時】2023年7月10日 13:30
【採集方法】木を蹴って採集(秘密の木)
【採集者名】Cassiopeia
7月前半の30℃を超える蒸し暑い日でした。秘密の木を思いっきり蹴っ飛ばすと落ちてきてくれました。
本Museumは、採集された方の苦労やリアルな体験を伝えることを大切にしています。カシオペア君の気持ちがとても伝わるので、いただいた文章を下記に…
その日は、ほんとに採れなくて、やけっぱちで蹴ってたんです。そしたら何か落ちて斜面のかなり下へ転がったような…。目を凝らしても見えないし、斜面を下ってまで探しに行く気力もなくて…でも、やっぱり行こう!と…音の方へ下ってみました。
結局いないか…。クワガタだとは思うのだけど、大きいのか小さいのかもわからない。もうなんか疲れたし…。その場に座り込んでしばらくボーっとしていると、腰の隣あたりを軽快に歩いておられました。一目で久しぶりの特大ミヤマであることがわかりました。サッとノギスで計測してみると冠幅20ある。72も軽く超えてる。今年一番。採れない日々が続いたこともあって、久々に涙が出そうになりました。
カシオペア君の苦労が報われる瞬間ですね。ここ6年間でのカシオペア君の最大個体です。
「ヒロさんに是非~」と気持ち良く譲ってくれたのですが、6年で最大個体…頂いて良いのだろうか??
今までカシオペア君にお譲りいただいたミヤマの中では、間違いなくナンバーワン個体です。頭部の発達も良く、大あごは軽くウェーブしてなんと格好良いこと!金色の微毛もたくさん残り、コンディションとしては二重丸です。第一内歯がグッと突き出した立派なフジ型です。
改めて思います。ミヤマクワガタって美しい甲虫ですね。
標本製作には、カシオペア君の気持ちに応えるためにも特に気合が入りました。上翅が開きやすい個体でしたが、虫ピンでしっかり押さえて精一杯整えました。それでも、少し開いてしまいましたが、個人的には十分に満足のいく仕上がりです。
そして、昨年(2023年)の夏からスタートさせて本個体が記念すべきMuseum掲載100頭目となりました。今後も、ゆっくりになりますが、掲載標本数を増やして行きたいと思います。
皆さま、引き続き、御贔屓によろしくお願い致します。
Contributed by HIRO
2024 February