標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 体長76.8㎜、頭幅20.9mm
【採集場所】神奈川県足柄上郡山北町
【採集日時】2004年7月16日
【採集方法】Looking採集
【採集者名】K. I.
神奈川県内で採集された私が知る最大クラスのミヤマクワガタになります。20年以上前に採集されたOld Collectionです。
上翅の微毛はほとんど抜け落ち、自然の中で長く生きた個体です。6月半ばには活動を始めていたのだと思います。美しくWAVEした大アゴ!第一内歯の太さも際立っています。凄みを感じるミヤマクワガタです。
神奈川県と聞くと、横浜、川崎、相模原と政令指定都市を3つも抱え、相模湾沿岸には「湘南」と呼ばれるマリンスポーツの聖地あり!とにかくお洒落な都市圏のイメージがパッと頭に浮かびます。
ミヤマクワガタが生息できそうな地域があるのだろうか?と思ってしまいますが、北西部は山梨県、北部は東京の奥多摩の山々と隣接しています。
そして、本個体が採集された神奈川県の西端に位置する山北町は、緑豊かな山々(丹沢山地)が広がり、ミヤマクワガタが好む生息環境が広がっているとのことです。
ただ、神奈川県の山々でもクワガタを根こそぎ採ってしまう人がいるらしく、近年はカナブンさえも樹液周りに少なくなっていると知り合いから聞きました。
このMuseumで採集方法についてもお伝えしていることですが、是非、採集はご自身で責任を持って飼育できる分だけにとどめてほしいです。標本を集めてられるのでしたら大きい個体や形状が面白い個体だけで十分ではないでしょうか?そして、子孫を残してくれるメスは、できるだけリリースして下さい。
そうすれば、毎年、樹液酒場に集まる美しい雄姿を観察できます。ほんの少しの配慮でワクワクする光景を毎年、楽しむことができるのです。
サステナブルSustainableでいきたいですね。
Contributed by HIRO
2024 April