標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 体長65.0㎜ 頭幅16.3㎜
【採集場所】千葉県鴨川市
【採集日時】2018年6月19日 23:30
【採集方法】外灯Looking採集
【採集者名】J. T.
緑豊かな山々に囲まれた場所(奈良)で幼少期を過ごし、自然大好きな私なのに…東京都内で長く働いています。東京都市圏は、私自身、最も勤務地として選びたくない場所でした。
その理由は…「東京=自然ZERO」…と思っていたからです。
そんな私が、東京に異動して今年で16年目に突入しました。人生は希望通りいかない(面白い)ものです。
ただ、私のイメージしていた東京とは違っていました。都内は驚くほど緑地が多い。そのおかげで都内には多種多様な野生動物が暮らしています。豊かな自然が都内に残されて(作られて)いるのです。ビル群の脇にある小さな林でも、探してみるとクワガタたちが細々と命をつないでいます。みんな気付かないだけなのです。都会の環境にしっかりAdjust(適応)している生きものたちがたくさんいます。日本の首都はやはりGreatでございます。
さて、私は都内へ通勤するために16年も千葉県に住んでおります。その千葉県に生息するミヤマクワガタに対しては、幼少期を過ごした奈良県のミヤマクワガタと同じぐらい特別な想いがあります。
千葉県は高い山がなく、温暖化の影響もあって、ミヤマクワガタが好む生息環境が減ってきています。大きな個体はもちろんのこと、ミヤマクワガタ自体の生息数が多くない!間違いなく減少傾向にあると思います。
本個体を見て下さい。千葉県内では、かなり大型のミヤマクワガタです。第一内歯が大きく突出、耳状突起の発達も良い立派なフジ型ミヤマクワガタです。頭部のゴツゴツ感もしっかり出て、格好良いと思います。千葉県産と言うことで、その格好良さは20%増量でございます。
採集されたTさんは、主に外灯を巡って飛来した個体を拾うという採集方法です。このサイズが拾えるなら、外灯に行ってみたくなりますね。
Contributed by HIRO
2024 May