標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 体長72.0㎜ 頭幅19.0 ㎜
【採集場所】千葉県南房総市
【採集日時】2007年6月28日
【採集方法】Looking採集(クヌギ)
【採集者名】Y. K.
私は長らく千葉県の70ミリUPのミヤマクワガタを見てみたかった。昔、子どもの頃に採集されていた方の話を聞くと、30年ほど前は間違いなく70ミリクラスのミヤマクワガタが千葉県内で採れていたそうです。
さてさて
これが千葉県内で採集された70ミリを超えるミヤマクワガタです。もう15年以上前に採集された個体です。意外に人々が住んでいる町の傍らにある林で採集されています。千葉県内で毎年、灯火を巡ってミヤマを採集されている方の話によりますと、60ミリクラスが採れたら満足。65ミリクラスが採れたらかなりラッキー。70ミリクラスなんて見たことない…とのことでした。やはり大型♂を狙うのであれば、樹液の出る木を狙って採集する方が確率は上がりますね。この立派な個体もクヌギの樹液周りで採集されました。70ミリを軽々超えて、なんと72ミリもあります。耳状突起が立派に発達し、大型ミヤマの風格を備えています。
温暖化の影響で森の乾燥化が進んでいます。千葉県内のミヤマクワガタが好む生息環境は、どんどん減少しています。70ミリを超える大型個体はもちろんのこと、耳状突起の発達し始める65ミリクラスのミヤマクワガタも、今後、さらに少なく(希少に)なってくると思います。
本個体は、千葉県内に、これだけ大きなミヤマクワガタが生息していた証となります。
Contributed by HIRO
2024 May