標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 体長72.2㎜ 頭幅19.2 ㎜
【採集場所】北海道奥尻郡奥尻町(奥尻島)
【採集日時】2015年8月28日
【採集方法】Looking採集(ミズナラ)
【採集者名】M. Y.
私が持っている奥尻島ミヤマで、エゾ型ではないのは本個体だけです。
さて、奥尻島について興味が湧いたので調べてみました。
奥尻島は北海道南西部の日本海に浮かぶ島で、北海道では利尻島に次ぐ2番目に大きな島になります(北方領土を入れると5番目)。島をほぼ1周する道道39号は65キロほどあります。なかなか大きな島ですね。美しい海と豊富な魚介類も魅力ですが、島内で栽培されたブドウを使った「奥尻ワイン」も知られるようになってきました。
さてさて、私が興味深いと思うことは、奥尻島には肉食の大型哺乳類が生息していません。北海道の大型動物と言えば、まずヒグマを思い浮かべる方が多いのでは?
そして、キタキツネも有名ですね。それら北海道の代表的と言える野生動物が島内には見られないのです。毒蛇もいませんし、私たち人間が住むには安全な島と言えます。それはクワガタにとっても同じかもしれません。私の友人は、大きなミヤマクワガタをムシャムシャ食べている木登りクマを何度も見かけています。そのヒグマがいないわけですから、ミヤマクワガタにとっても奥尻島は安住の地なのかもしれませんね。
本個体は、道道沿いに見られるミズナラやハルニレを巡りながら採集したそうです。周辺には豊かなブナ帯が広がっています。美しい景観!若葉の香り!爽やかな海風が吹く、とても気持ち良い場所だったそうです。
ミズナラを思いっきり蹴っ飛ばすと落ちてきてくれました。
Contributed by HIRO
2024 June