標本DATA
【種類】 アマミコクワガタ(八重山亜種) Dorcus amamianus ssp. yaeyamaensis ♀
【サイズ】 31.3㎜
【羽化日】 2006年5月(F4)
【飼育方法】特性発酵マット使用
【採集者】 Toshiyuki TSUCHIYA
(種親について)
【種親採集場所】沖縄県八重山郡竹富町大富(西表島)
【採集日】♀2000年5月31日(成虫採集)
【採集者】 Toshiyuki TSUCHIYA
土屋さんが2000年に採集された貴重な1頭♀の子孫になります。雄であれば原名亜種と八重山亜種との見分けは、なんとかつきそうですが、雌となると…私は難しい…まったく自信がありません。
夏に昆虫イベントを開催すると、参加者の…特にお母様たちに雌の見分け方について多くの質問をいただきます。標本(生体)を見ながら、ゆっくり観察してもらって特徴を掴んでいただくと、ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、コクワガタの雌の見分けは大丈夫!と自信を持って帰って行かれます。しかし、コクワガタとヒラタクワガタの雌となると見分けるのは難しいようです。私からすると…ヒラタの雌はマルっとしていて艶もある!コクワの雌とぜんぜん違う!と思うのですが…笑
なんて、偉そうに言っている私ですが、アマミコクワガタとコクワガタの雌の見分けは自信がございません。両個体の雌を隣同士に並べてみても、確かに上翅の点刻(縦スジ)がコクワと比べるとアマミコクワの方がはっきりしています。しかし、個体差もありますし、ポンとどちらかの雌標本を目の前に出されたら正解を出せるかどうか?少し怪しい(苦笑)
さらにアマミコクワガタの亜種同士(原名亜種、徳之島亜種、沖縄亜種、八重山亜種)となると雌標本を隣同士にズラッと並べてみても、自信を持って…違いがまったくわかりませぬ。
さて、本個体をじっくり見てください。赤みのある上翅に点刻がはっきりと観察できます。間違いなくアマミコクワガタ♀の特徴が出ていますね。そして!何と言いましても「土屋印」…間違いなくヤエヤマコクワガタの雌でございます。
小型標本の展脚は苦手な私ですが、超貴重な個体です。時間をかけて丁寧に頑張りました。触角、口髭、爪先もしっかり伸びて、修理箇所無し!良い出来栄えかと思います(花マル)。
Contributed by HIRO
August 16, 2024