標本DATA
【種類】 ノコギリクワガタ(原名亜種) Prosopocoilus inclinatus inclinatus ♂
【サイズ】 58.3 mm
【採集場所】東京都文京区目白台
【採集日時】2022年7月20日 19:00
【採集方法】Looking採集(クヌギの樹液周り)
【採集者名】Hiroshi KAWAHARA
ヒグラシの鳴き声が心地よく鳴り響く夕暮れ時、目白台にある大きなクヌギの樹液を見に行くと、幹回りを元気に歩いておられました。この木の樹液(酒場)には、カナブン、シロテンハナムグリ、そして、一番の常連客はスズメバチでございます!オオスズメバチ、コガタスズメバチ、モンスズメバチ、キイロスズメバチ、クロスズメバチの5種を確認しています。何度か刺された経験がある私は、あの痛い思いをしたくない…。スズメバチを回避する一つの戦略として、昼間のスズメバチはブンブンと活発に飛び回って、近づくと威嚇してくるのですが、少し暗くなり始めるとその数も減り、少し大人しくなるように感じます。暗くなってからの方が、木に近づきやすいと思います。
だけど…私が言ったことを全て鵜呑みにしないで下さいませね。スズメバチは時期により対処方法も違ってきます。お盆過ぎになり守るべき家族(巣)が大きくなってくると、スズメバチはさらに乱暴(狂暴)になってくるように感じます。私の友人なんて、マラソン練習のためダムの湖畔を走っていると、右眉(オデコ)の上にパンと硬いものが当たったと思ったら、みるみるうちに腫れて、えらいことになったそうです。8月終わりの出来事だったとのこと。もうイライラ感マックスの時期は、とにかく巣の近くを通過するだけで危ないことがわかりますね。私の友人は、ただただ不運でございました。その時期は威嚇行動なしで、いきなり刺してくることがある!と言うことを私たちは知っておくことが大切です。友人は顔がパンパンに腫れてから、やっとハチに刺されたことがわかったそうです(苦笑)。この時期は、あの場所を走ることを止めたとのこと。一つの対策ですね。生きものたちと仲良く?共生していくためには、相手のことを知る必要があります。スズメバチも大切な地球の仲間ですので!
さて、標本を見て下さい。大アゴがしっかり湾曲した大歯型です。私が5年ほど目白台の林地で観察した中で見つけた最大個体になります。他にも私の友人が60ミリぐらいのオスを採集しています。おそらく60ミリ前後が目白台では最大クラスなのかなと思います。
Contributed by HIRO
August 28, 2024