標本DATA
【種類】 マグソクワガタ Nicagus japonicus ♀
【サイズ】 7.2㎜
【採集場所】山形県西置賜軍小国町
【採集日時】2021年6月3日
【採集方法】材割成虫採集
【採集者名】T. N.
黒化タイプの雌を紹介させていただきましたが、マグソクワガタには赤タイプの雌も見られます。落ち着いたレンガ色…私が好きな色合いです。じっくり眺めていると、先日、家の前で見かけたアカビロウドコガネにも見えてきました。色合いが良く似ています。それなのに、かたや「ビロウド」…かたや「マグソ」…この差は大きいと感じます(苦笑)
そうそう、ビロウドコガネの名前は体表がやわらかな微毛で覆われていることに由来します。夏になるとよく見かけるコガネムシですので、是非、触れてみて下さい。背中を撫でてみるとビロード布のような柔らかい感触が心地良いです。
さて、本個体は材割採集で得られました。成虫が屋外で活発に動き回るのは春先になります。雄は河川敷の発生木周辺を飛び回って、雌(結婚相手)を一生懸命探します。良い場所に出くわすと、かなりたくさんの個体が観察できるそうです。ただ、採集できるのは雄ばかりで、動き回らない雌を見つけるためには、本個体のように発生木の材割採集が良いようです。これからマグソクワガタを採集してみたい!特にメスが採りたい!と思われている方がおられましたら、発生木を全部壊して(割って)しまわないようにお願い致します。採集するのは必要な分だけに留めて下さいませ。生息環境が残されていれば、この小さな可愛らしいクワガタたちが、毎年、命をつないでいくことができますので!
Contributed by HIRO
September 13, 2024