標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 70.0 mm
【採集場所】奈良県五條市滝町
【採集日時】2013年8月15日 14:00
【採集方法】Looking採集(コナラの根元)
【採集者名】Mako KAWAHARA
もう10年以上も前のお話です。懐かしく遠い昔のように感じられるのですが、昨日のことのように鮮明に憶えています。Pさんと知り合ってすぐにクワガタ採集に連れて行っていただきました。当時、70歳半ばになる母と6歳になる私の一人娘も同行することとなり、採集しやすい場所をいくつか選んで案内くださいました。その中にPさんにとってスペシャルな場所も入っておりました。何がSpecialかと言いますと、Pさんが2010年に76ミリUPのミヤマを2頭も採集した場所でした。あまりに大きかったため、いつも捕まえたら満足してリリースされてしまうPさんが珍しく持ち帰って大切に飼育されたそうです。そして9月末ぐらいまで生きて寿命を全う!お墓を作って埋めてしまわれたそうです。
あ~…私とその前に知り合っていたら、Pさんの採集ギネス個体を標本として世に残せたのですが…残念でした。
さて、そのスペシャルな場所は道路から入ってすぐのところに立派なコナラが立っています。Pさんが、この木もよくいるから探してごらん!木の根元にもいるから良く見るんだよ!と教えてもらうと、娘がゴソゴソと探して見つけてきました。本当に木の根元に立派なミヤマの♂が2頭も隠れていました。娘が初めて採集したクワガタが本個体になります。初めて捕まえたクワガタが70ミリって…。大きなミヤマクワガタを両手に持って笑顔満面の娘の写真が残っています。本当に嬉しかったんだと思います。
さて、標本を見て下さい。左アゴで計測すると70.5ミリ、右アゴで計測すると69.5ミリです。真ん中をとって70ミリとしています。冷蔵庫の奥底にあるのを知っていたのですが、なかなか時間を作ることができず眠らせておりました。冷蔵庫から引っ張り出して再軟化してみると大アゴが開かない…。冷蔵庫に10年以上保管すると、驚くほど乾燥しますね。再度、時間をかけて軟化してみたのですが、右の大アゴがどうしても開いてくれません。Cassiopeia君のミヤマと同じパターンでした。少し頑張ってみましたが、大切なヒラタクワガタを壊してしまったトラウマも残っているため、あきらめました。もしアゴ先を体幅くらい(左右均等)に開くことができれば、70.5ミリくらいになると思います。頭部の発達はそれほどでもないですが、初めて採ったクワガタが70ミリなんて最高ですね。その凄さを私の娘はわかってないですけどね…笑
全てPさんのおかげでございます。
Contributed by HIRO
September 30, 2024