標本DATA
【種 類】 アマミマルバネクワガタ Neolucanus protogenetivus protogenetivus ♂
【サイズ】 57.8 ㎜
【採集場所】鹿児島県大島郡宇検村 湯湾岳(奄美大島)
【採集日時】2006年8月30日 24:00
【採集方法】夜間のLooking採集(スダジイ)
【採集者名】S. F.
私が持っている湯湾岳で採集された最大個体になります。
Fさん曰く、ハイシーズンになると断続的に発生木から出てくるようです。例えば、夜10時くらいに発生木(スダジイ)に張り付いている個体を捕獲!森を一巡りしてから数時間後に、また同じ木をCheckしてみると新しい個体が幹に出てきているそうです。
本個体も早い時間に見て回った時は付いていなかったのに、真夜中(0時過ぎ)に、再度、見て回ると幹に張り付いていました。この年(2006年)、このスダジイの大木から10頭以上のマルバネクワガタを採集できたとのこと。おそらく目の届かない高所に幼虫が育つ良質のフレークが溜まった大きな洞があったのでしょうね。本個体がその大木から生まれた(採集できた)最大サイズになります。
2006年くらいまでは、なかなか55ミリOVERは採集できませんでした。2007年から55ミリOVERが少し採りやすくなったように感じたそうです。良い発生木などマルバネの生育条件がそろったのかもしれません。採集禁止の条例制定前の2013年は当たり年で、鳥帽子岳にて63.7ミリというお化けのような個体を筆頭に、63.2ミリ、62.7ミリの特大3頭が採集されています。むし社発刊の「日本のマルバネクワガタ」のp.7の上段に並んでいる個体たちです。それ以前は、2005年にFさんが御自身で採集された個体(62ミリ)が、長らく奄美大島産の最大個体として知られていたそうです。
Contributed by HIRO
2025 February