標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 体長76.6㎜ 頭幅20㎜
【採集場所】香川県綾歌郡綾上町
【採集日時】2001年7月2日
【採集方法】木を蹴って採集(クヌギ)
【採集者名】K. M.
四国も採集者が少ないのか、大きなミヤマクワガタの話をあまり聞きません。しかし、こんな驚きの特大ミヤマが存在するのです。
綾上町は起伏の多い丘陵地に大小の池が点在する緑豊かな地域です。このクラスのミヤマクワガタが生息しているのですから、豊かな自然が残されているのが容易に想像できますね。ただ、採集されたのがもう20年以上も前になります。環境が悪化すると、個体の大きさはどんどん小型になっていきます。今も豊かな自然環境が残されていることを願うばかりです。
さて、綾上町?調べてみても町名がありません。そうなんです!市町村合併のため2006年3月21日にお隣の綾南町と合併して町名が消滅しております。現在は「綾川町」です。
このミヤマクワガタをじっくり見て下さい。脚(特に中脚と後脚)のオレンジ発色が良く全体的に赤みの強い個体です。そして圧倒的な重量感(迫力)を感じます。それは大アゴが太くて短い、だけど体長は76ミリを悠々超えてきます。とにかくボディが大きいですね。上翅(腹部)がビックリするぐらい巨大です。地域別に大きなミヤマクワガタをたくさん持っていますが、おそらく、この個体のお腹は一番大きいです。大アゴが発達していれば野外ギネス級(78.6ミリ)になったと思います。惚れ惚れする立派な体躯でございます。
上翅がかなり開きやすい個体でしたが、なんとか最小限に抑えられたと思います。
軟化して再展脚した時点では、確かに77ミリに開いたノギスが当たっていたのですが、ほんの少し小さくなりました。私の展脚は前胸背板と上翅の隙間をしっかり詰めるので、縮むことはほとんどないのですが…。真空乾燥でしっかり水分を抜いたからでしょうか??
Contributed by HIRO
2024 March