標本DATA
【種類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 体長76.0㎜、頭幅 20.5mm
【採集場所】愛知県犬山市
【採集日時】2004年7月28日
【採集方法】木を蹴って落下した個体
【採集者名】T. O.
クワガタムシの名前の由来は、その発達した大アゴが戦国武士の兜に付いている前立物(鍬形)に似ているところからきているようです。
この大きく太いミヤマクワガタは、愛知県犬山市内で採集されました。犬山と言えば、犬山城が頭に浮かびます。室町時代1537年(天文6年)に織田信康(織田信長の叔父)が築城しました。なぜお城にそんな興味のない私も知っていたのか?
それだけ有名ということです!
天守が残っている城は少なくて日本に現存しているのは12城だけです。中でも犬山城の天守は、築城当時に近い姿を残し保存状態も良いため国宝(重要文化財相当)に指定されています。最上階(天守)に登ると、御嶽山や木曽川の広大な流れを望むことができます。
さて、このミヤマクワガタは、犬山城より東、可児市に近い場所で採集されました。これも20年前のOld Collectionになります。今でも、これだけ大きなミヤマクワガタが生息できる自然環境がこの場所に残っているかどうか?…それはわかりません。
ただ、標本の良いところは、これだけ大きなミヤマクワガタが、かつてこの地域に生息していたことの証明となります。
採集した昆虫を標本にされるときは、大切な「命」をいただくわけです。採集データ(採集日、採集場所、採集者)をしっかり残すようにして下さい。
標本を見て下さい。第一内歯の大きさと大アゴの太さに目が行きます。重量感のある愛知県内で採集された最大クラスのミヤマクワガタです。迫力ありますね。
Contributed by HIRO
2024 April