標本DATA
【種 類】 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus ♂
【サイズ】 体長73.0 ㎜ 頭幅19.0 ㎜
【採集場所】京都府京都市伏見区
【採集日時】2024年8月10日 15:30
【採集方法】木を蹴って採集(クヌギ)
【採集者名】Tadashi SUMIKAWA
本個体を採集されたSUMIKAWAさんは、子どもの頃、父親に連れて行ってもらったことがキッカケで毎年、クワガタ採集を楽しまれています。SUMIKAWAさんよりお話を聞くと、京都市内のミヤマクワガタの個体数は、ここ10年ほど変わっていないそうです。ただ20年前と比較すると雑木林の伐採、宅地開発などの人間活動により生息環境が減少…父親と一緒に採集していた頃より、観察できるクワガタの数はずいぶん減っていると感じるそうです。一番たくさん見られる種類はコクワガタで、ミヤマとノコギリは同じぐらいの数が毎年、観察できています。
1989年から京都市内のクワガタを毎年、観察されてきたSUMIKAWAさんによりますと、京都市内で採集できるミヤマクワガタの平均サイズは63ミリほど、本個体は市内最大クラスだそうです。そして、SUMIKAWAさんが採集された一番大きなミヤマクワガタは75.3ミリ…ただ、そんな大物が採れる確率は、今後どんどん減っていくでしょうね。
それでも、昨年の夏に73ミリ(本個体)が採れているわけです。京都は社寺林が多く古都保存法などで景観が保全されていることもあり、豊かな山々は今後も残されていくと思われます。毎年、大きなミヤマクワガタが生まれてくる可能性は十分にあると思います。いつか古都(京都市内)の75ミリクラスを、この目で見てみたいです。
Contributed by HIRO
April 18, 2025